2016年1月6日水曜日

ゲームの属性を人格批判に繋げるべきではない(転載記事)

2015年 11月 06日

ゲームの属性を人格批判に繋げるべきではない

かつて「ボンダイ」ブログを公開しているgudachan氏について、「反対1割」と述べたことがある。「ボンダイ」に対しての評価は今も変わっていないので、今回はこの「1割」について述べてみることにする。

gudachan氏は現在の右傾化の中心世代は「ファミコン世代」だという。だいたい40代前後ということだ。古谷経衡氏も述べるように、この解析はほぼ間違っていない。ネトウヨと呼ばれる大迷惑なゴミ連中はおおかたはこの世代だ。各種解析でもそれは判明している。

だが私がgudachan氏に感じる違和感はそれとは別だ。gudachan氏は「ファミコン世代」を批判するのに、ゲームそのものを批判しているのだ。人格と属性は別であることをどうやら理解できていないようだ。
そんなgudachan氏が持ち上げるのがPCゲームである。家庭用コンシューマゲームが幼稚でガラパゴスなのに対して、PCゲームは先進的で国際的だという。だがそれは本当だろうか?

私がゲームに興味を持ち始めたのもちょうどファミコン時代である。おそらく私の世代は最も「ネトウヨ」が多い世代であろう。情けないことだがこれは事実だ。
だが私が興味を持ったその当時のPCゲームにはひどいものが多かった。必須アイテムがいつでも使えてしまい、数十時間後に詰んでいることに気づくなどということもザラだった。家庭用ゲームにそんなデタラメさはなかった。この時代、双方に触れていた私は「PCゲームは雑なのが多いな」というのが第一印象である。

そして現在、同人誌会場でもっとも人気のあるゲームはというと「艦隊これくしょん」「アイドルマスター」「刀剣乱舞」「東方project」である。「アイマス」以外はすべてPCゲームである。そして同時にこれらは「日本以外では絶対に流行らないゲーム」でもある。要するに究極のガラパゴスがPCゲーム界で流行っているのである。
日本で流行っているPCゲームといえば「マインクラフト」だが、これは家庭用ゲームにもなっている。PCと家庭用機は敵対するものではない。

ではgudachan氏が見下す家庭用ゲームはどうか? 日本製の家庭用ゲームシェアは世界の10%台にまで下がっているのは確かだ。そんな日本の2大ゲームメーカーといえば任天堂とソニーだ。
自前ソフトをほとんど開発していないソニーはゲーム会社というより家電メーカーの延長線というイメージが強い。
だが任天堂は自前でソフトを開発し世界に配給し、十分通用しているのだ。ポケモンやスマッシュブラザーズなど世界で1,000万本以上売れる超メガヒットも持っている。そして任天堂の収益の70%以上は海外である。7割を海外収入に依存している企業のどこがガラパゴスなのか?

またgudachan氏は「ドラクエ」や「モンハン」は世界に通用しないと述べている。この2タイトルは国内市場が大きいのは確かだが、ドラクエ9やモンハン4Gはそれでも海外で100万本以上を売っている。「艦これ」などのように海外ではまったく通用しないわけではない。gudachan氏のPCゲーム賞賛は明らかに偏向している。

ネトウヨというのはノイジーマイノリティである。ファミコン世代のごく一部が何かのきっかけで道を踏み外した、異様な世界に入り込んでしまったのがネトウヨなのだ。そしてその原因を家庭用ゲームに求めることは、gudachan氏の大嫌いな「韓国人という属性で差別するネトウヨ」となんら変わらないことを意味するのだ。賛同できることも多くあるgudachan氏だけに、現在のゲームシーンをよく把握し、見当違いな批判に繋げないようにしてもらいたい。

(転載元)

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